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キブネ建設ブログ

技術継承

2018年01月07日 人材育成古民家・古材

年末に現在施行中の古民家現場へ行ってきました。

進行具合の確認よりも、

今回は、ベテラン大工から若手大工への技術継承を行って頂きました。

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私たちが扱う「古民家」は、先人の「知恵」と「技術」が凝縮された素晴らしい建物です。

しかし、施工方法によっては、その「知恵」と「技術」を損なうことも少なくありません。

 

最近の木造住宅(建築基準法以前の昭和25年以上の木造軸組工法)は、「在来工法」と呼ばれ、

筋交いや構造用面材などで、建物を揺らさない様に工夫がしてあります。 

又、コンクリート製の基礎の上に土台が敷かれ、アンカーボルトでがっちり緊結されており、さらに柱と横架材なども金物で固めらています。

 

対して古民家(昭和25年以前の木造軸組工法)は伝統構法と呼ばれ、筋交いなどを使用せず、足固・敷き土台・差鴨居・梁などの階層的な横架材によって剛性を確保しています。

基礎は自然石で出来ている事が多く、そのまま置かれているだけで構成されており、柱や横架材も金物での緊結はありません。 

もちろん地震時には、自由に動きます。

 

金物の代わりに「楔」「込栓」などで固め、

揺れには、数百ある木と木の継ぎ手部分の組み合わせで応じる

木のめりこみや摩擦等で粘り強く対向していく構造となっている。

「総持ち」という考え方となっております。

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この伝統構法の施工方法を学ぶ機会は少なく、

大工さんにおいては非常に技術が左右されるところであります。

書物や口伝で学び、古民家等の解体時には、それらとの整合性や、発見を繰り返していきます。

その現場、現場でベストだと思う施工方法を行う為、日々勉強です。

その引き出しが多いほど、再生現場では、心強く感じます。

 

出来るだけ伝統構法の良さを守りながら、現代の技術も考慮し、

忠実に再生していく事が、私の使命だと感じております。

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