現在、高齢化が進む職人の世界の中、様々なところで職人不足の声が聞かれます。
後を継ぐ者や、その関係者が入れば、世代交代は行えますが、
特に職人はバブル時期程度から、3K(きつい、汚い、危険)と呼ばれるようになり、ものづくり職人本来の輝きや喜びなどはあまり表に出ていないように思われます。
又、機械化が進み、昔ながらの手仕事は煙たがられ、安定した生産とスピードが求められ、せっかく職人を目指す者も、理想と現実の中、転職していく者もおります。
一般的に、「建築」という職種の中、建物の骨格を造る職人を「大工」と呼び、
又、幾人かの大工を用い段取りや指示を行い、さらに他の職方の納まりまで把握し、それらに的確に指示を行う大工を「棟梁」と呼んでおります。
現在、この「棟梁」と呼ばれる大工さんが建築業界で何名いるのでしょうか?
指示待ちの大工さんや、機械で出来た物を組み立てて行く大工さんは、世の中にはある程度おります。
しかし、各現場での様々な納まりや、状況判断、手仕事、礼儀などに代表する「職人としてのプライド」のような物を持ち合わす若い「棟梁」は残念ながらあまり多く育っていないと思われます。
そのような中、大工さんの技術向上や職人としての心構えの取得の為、
全国13会場で行われる「平成の大工棟梁検定」へ弊社の若手大工を応募しました。
この検定では、若手大工や、大工を目指す学生が受講メインとなります。
試験は座学と実地で行われます。
もちろん実地では、手仕事で制限時間内での加工が求められます。
今回の受験を通じ、技術の取得もですが、私は職人として「粋」な心を学んできて欲しいと思います。
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